Q.切中建築さんに仕事を依頼するようになったきっかけを教えてください。
ちっちゃい時から僕はよく知ってました。
大工さんになりたいって言ってね。
奈良へ行って宮大工の弟子入りしても心から応援してましたしそれを頑張ってやり遂げて。
お父さんも大工さんで、跡を継いでやっておられるところを見るとすごいなと思いました。今やっぱり宮大工さんてほんと少ないですからすごい重要なんだなと思いますよね。
Q.小さい時からの夢は叶えられてすごいなと応援したいなっていう気持ちがあったんですね
結構お父さんも厳しいことだったんで、厳格に育っていると思いますし筋の通ったところがありますのでそういう面では信頼できるし頼みがいがありました。
Q.筋が通っていて信頼できるということですね。
仕事ぶりはどうですか?
お父さんと年が同じなので話すんですが、あのカンナとノミの研ぎ方は尋常じゃない、さすがに宮大工さんというところはあります。
もちろん、普通の大工さんも苦労してやられていますけどなんか研ぎがね、違うみたいですね。もう私が見てもびっくりするくらいですから。
やっぱりそういう面でも信頼おけるでしょうね。
Q.研ぎが違うというのは大工さんから見てもですか?
お父さんがそれを言われていました。俺らが研ぐのとは全然違うとびっくりしていました。日本の宮大工さんはやっぱりすごいなと思いますね。
家でよく建築物の本を見たりしていましたから、やっぱり興味あるんだと思って。
自分が興味を持ってやろうっていうことになると、力の入れ方も違うと思いますね。
Q.小さい時から建築物の本を読まれて好きだったですね
やっぱりそういうのは普通は父親の仕事は嫌がるし、僕はもう嫌でしたけど、それを見て自分もなろうっていうのは逆にお父さんは嬉しいですよね。
そういうとこだから見てますから、逆にそういうところを活かして自分が決めてやれるってのはごいなと思いますね。
Q.小さい時はどんな様子でしたか?
もう結構大人しい性格なんですけど、お父さんに後ろからついてね、坂道をずっと走らされるんですよ。
それで文句言わずに一生懸命頑張ってた姿を今でも思い出します。ちっちゃい時からのそういう頑張り、苦労というのは人間て活きてきます。
僕はそういうの見てるから辛抱強くやっていけるんだなって思います。やっぱり甘やかされてるとね、仕事に関しても途中で挫折感味わったりするでしょうけど、そういうのもまずないと思いますね
Q.ほかに思い出すようなエピソードはありますか?
お姉ちゃんと二人だったんで、ほぼほぼ一人っ子みたいな感じでしたけど、ジムで鍛えたりそういうのも体の方もすごくいい体してますので体力的にも劣らないしね。
逆に大工さんであれでいけるんかなと思うんですけど、重たいから歩み板が折れるんじゃないかと心配になりますけど。
結構身軽いし、頑張ってますよね。今日ちょっと手伝いしてたんでこういう格好ですけどやっぱり好きでないと上達もしないし仕事もそうですけどね。
好きでやるっていうことが一番大事かなと思いますね。
そういう面では彼もやっぱり宮大工が好きでほんと研究熱心でね。色々研究されて頑張ってるんで本当に頼みがいがありましたね。
うちも納骨堂をしていただいたんですけど、色んな無理も言いましたけど何とかやってくれました。
十分叶えてくれました。
Q.具体的にどういう無理を言われたんですか?
すごくお金をかけられなかったので、安い金額でね、塗装にしてもそうですけど扉の塗装なんかも全部お願いしてやっていただいたんですけど。何度か塗り替えや上塗りをしないとやっぱり艶が出なかったりして、そういうのをだいぶ苦労したみたいですね。
あと蝶番の面とかいろんな面で、自分が色々言ったらって調べてくれたりして。
そういうところ、注文する人のニーズに応える、注文する人のニーズになんとか応えようと頑張って一生懸命頑張ってくれたのはよくわかりますしね。
本当にありがたかったですね。
限られた予算の中でやりたいこと実現したい、こちらもだいたい予算が決まってますので少しでもいいものをと思いますよね。
その時にどうしたらいいものかね、作れるかっていういろんな配慮をしてくれました。調べたり考えたり。
Q.予算内でいいものを作ってくれたということは、他の施主さんも口を揃えて言われています。
若い時はやっぱり苦労するでしょうけど、信頼を得るためにはそういうことを犠牲にしてでもできないと、やっぱり難しいと思います。
それをやってくれる人だと思います。
Q.最後にこれからお堂を建てたり、建物の修繕される方へのアドバイスをお願いします
私は本当に自分で一生懸命何かをしようとしたら、いろんな人が助けてくれます。
素晴らしいもができると思ってやってます。出来なかったらそれは自分の責任だと思う。
そういう面では、すごくいい仕事もしてくれるし、切中建築さんにも自分を犠牲にしてでもやってほしいしね。
それが、年取った時に実がなるのであって、今から実にならないですからね。
それを目指して頑張って欲しいですし、それを信用してお願いしていただいたら、素晴らしいものできると思いますね。